Kindleで本を出した時のおはなし【修正編】

  1. Kindleでの個人出版で出会った罠一覧
  2. Kindleで本を出した時のおはなし【執筆編】
  3. Kindleで本を出した時のおはなし【修正編】
  4. Kindleで本を出した時のおはなし【画像と権利編】
  5. Kindleで本を出した時のおはなし【表紙編】
  6. Kindleで本を出した時のお話【販売編】

先にいっておきますが、電子書籍でのリフロー形式はアホですな。ブラウザのようなスクロール文化と違い、ページ毎に文章が途切れるビューワーとは相性が悪すぎです。まあ、愚痴ってもしょうがないんですが。

本の構成を踏まえた執筆

解説本なので章ごとに構成するわけですが、日本語で長文を快適に書けるワープロソフトでEPUB対応しているのは事実上、一太郎だけです。採算考えない人は真っ先に買いましょう。自分も2冊目は一太郎で書いてます。

とはいえ、無料でもWEB系の知識があれば問題はありません。自分はSigilってEPUBエディタで編集してました。
改ページ(各章)ごとに1つのXHTMLファイル生成して、メタタグファイルで読み出し順を指定する,EPUBの構造自体は良い仕組みだと思います。
エディタとしての性能が悪く、吐くXHTMLもゴミのような記述なので精神衛生上よくありませんが、余計な事をし過ぎず、自前でモリモリとHTMLタグを打ち込める仕組みは,今回ぐらいの規模(3万文字→新書70ページ分程度?)までなら,十分に対応可能です.

 

表示環境ごとの修正

今回は縦書きも諦め,難しい表示や,特殊な仕様は一切採用を見送ったので,予想外にOSや端末ごとの違いに苦しめられることはありませんでした.Webブラウザでも,文字表示するだけなら致命的な問題にならないのと同じです.
最新のKindle format 8形式に対応していないとか,他と違うレイアウト解釈するとかいうiOSKindleアプリが無ければ,苦しみは皆無だったと言っても過言ではありません.

一番悩んだのは,CSSのmarginやらの調整すら受け付けなくて悩んでたら,CSS3から導入されたrem(親要素からの影響が無いem)指定使ってたら,iOS版だけ世代的に通らないだけでしたorz

一方,縦書きもテストしましたが,ちょっと装飾付けるだけで四苦八苦だったので、今後は一太郎に任せます。一太郎EPUBテンプレートに流し込んだら、簡単に綺麗に縦書き表示されて、それだけで元取った気分になれてます。
そもそも、後付けの場当たり対応な縦書きとHTMLは相性悪いよ…….

 

推敲および実機テストの依頼

ネット越しに頼んだんですが,やり方が安定しなくて手間取らせてしまったのが反省点ですね.

推敲は,「PDFで送る→向こうで印刷→書き込んでもらう→それをスキャンしてPDFで戻してもらう」というめんどくさい手順が,結果的には楽でした.相手もスキャナ持ってる事が前提になるのが難点です.
PDFにアノテーション(注釈)の吹き出して入れてくれたのもなかなかよかったのですが,1文字修正するのにも手間が掛かるのはめんどいですよね.
自炊本でも書きましたが,教科書などの電子化は極力やめましょう.紙が一番です!!!

2度目は実機テストもかねて,Kindlegen.exe通して.mobiファイルで送りました.
タブレット機側でKindleアプリに送るのどうしようと思いましたが,Dropboxアプリ経由だとスムーズだったので,特に問題は無かったです.

 

結論

個人レベルなら,EPUB経由で無理の無いオーソドックスな作りにすると楽です.

 

[tmkm-amazon]B00ARMLCGM[/tmkm-amazon]

電子書籍の自炊本です。是非読んでくださいな。100円です。