戦闘妖精 雪風3作目読了

アンブロークンアロー―戦闘妖精・雪風
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アンブロークンアロー―戦闘妖精・雪風
神林 長平
早川書房
¥ 1,680 (定価)
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単行本
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戦闘妖精 雪風の続編ですね.3冊目で30周年ってすごいですね.でも,文章は全く変わらず古くささが無いですね.

さて,まずは自分の雪風観について語ります.実は人類側のコンピュータである戦闘知性体がジャムとの戦いに人間を必要としていないって事がわかっていくなかで,1冊目で何考えているのかわからなかった雪風に,零が自分の存在を認めさせ,グッドラックの中でthankslet's return homeと言わせた流れが非常に好きなわけです.それと,雪風内で一番好きな話は,除雪係の天田少尉がマース武勲章を取る奴なんですね.あの,一見意味のない冒頭からコンピュータの恐ろしさを食い込ませる話が30年も前に書かれたって事が非常に気に入っております.

つまり,何が言いたいかというと,雪風におけるジャムとの闘争はエッセンスでいいと思ってるんですよ.

その自分がアンブロークンアローを読むと,ジャムとの戦いが進む先はSF作品としてこうなるであろうし,最後のまとめかたも非常に円熟味は感じますが,求めているものは違うんだよ!と感じるわけです.別にジャムとの戦いの行く先なんてみたいんじゃないんです.雪風と零のいちゃいちゃが読みたいんです.(話としては相思相愛すぎて目を背けたくなるほどでしたが) 基地にいるブッカー少佐が日常の中にジャムへの驚異へおののく姿が読みたいんです!

……うん,どう考えても偏った意見過ぎですね.普通のネガティブ感想なら"表紙絵詐欺かよ!"とかなんでしょうけど,雪風読んでる読者でそんな的外れな事考える人間はそもそも読まないでしょ.