アキバの受け師と千駄ヶ谷の受け師

ハチワンダイバー,いよいよ受け師さんが本領発揮でとんでもない将棋を指すようになってきました.しかし,実は現実の対局とリンクしていて熱かったので,その辺紹介してみます.

 

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なんでお前は将棋もそんなに強いんだよ!!?って感じのジョンス・リーと,『アキバの受け師』こと,そよの対局が終盤戦に突入したところから始まった最新刊のハチワンダイバー26巻.受け師さんの受けが進化しており,相手の怒濤の攻めをいなしつつ,玉が敵陣へ単身特攻するマンガ的展開です.

 

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しかしこれ,実際にあった局面なんですね.
元々,ハチワンダイバーはきっちりと既存の棋譜から参考にして局面を起こしている場合が多いのですが,まさかこんなトンデモ終盤がそのまま現れてるとは思ってもいませんでしたから,TV見ていてビックリしました.

毎週日曜のNHK将棋講座,10月のクールから『千駄ヶ谷の受け師』(将棋会館千駄ヶ谷にあるため)の異名を持つ木村一基八段が講師になられたんですが,自分の特徴である玉による顔面受けの代表例として解説されてたのが,まさにこの将棋だったのです.

時は2002年の新人王戦決勝.『アキバの受け師』側が『千駄ヶ谷の受け師』である木村八段で,相手はハチワンの監修である鈴木八段です.

 

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はー,こりゃ印象深い一戦でしょうし,おそらくは鈴木八段も,そよの成長に合わせていつかこの一局を取り上げたいと温めていたのではないでしょうか.こんな局面が大舞台で出ていたことも驚きなら,これが当然の一着とばかりに玉を単身特攻させる木村八段の『責める受け』もすごいです.

 

そして,それからちょうど10年.奇しくも新人王戦決勝三番勝負が行われていた昨日,お二人は直接対決がついており,今度は五段目でお互いの玉がにらみ合うという,これまたあり得ない局面になりました.

この後,鈴木八段は入玉を果たしますが,それを詰ますという大技で木村八段が勝利されました.まさに熱戦.気になる人は,是非公式の携帯中継をごらんになってください.

 

いやー,なんか最近将棋の話題ばかりですが,本当に取り扱うべき熱いネタが次々と現れる魅力に満ちた世界なんですよ.実際,将棋ネタ読みたい人がそこまで多いとも思えませんが(笑),出来るだけ広く伝わるように考えつつ,どしどし書いていこうと思います.

将棋って面白いんですよっと.