河合荘9巻読んで本当に枕に頭突きした

全盛期よりだいぶ減ったとは言え、いちいち読んだマンガをブログで取り上げてたらキリがないのであんまやりません。

まして、「僕らはみんな河合荘」が面白いことなんて、このブログ読んでるような人はみんな知ってるっしょ。

 

でも、でも……9巻、ヤバい。何となくわかるだろうけど、その20倍はヤバい。何だこれ。世が世なら脱法ドラッグとかの類じゃないの、これ?

気付いたら、うめき声上げながら枕にヘドバンしてたんだぞ、俺。

 

これは今すぐ全人類が読むべき。むしろ1巻から噛み締めながら読むべき。そして、死ね。人類よ、滅びよ。

 

僕らはみんな河合荘 9巻 (ヤングキングコミックス)

僕らはみんな河合荘 9巻 (ヤングキングコミックス)

 

 

 

小説家になろう作品でよく出会う「雑さ」について

はてなブログに移行してお試しの1ヶ月課金が切れかけたので、先ほど1年分の正式課金をしました。その勢いで書いてみた奴です。

近況報告

www.hageatama.org

こんにちは、「小説家になろう」界隈のフィールドワークをしている者です。

ブログはおろかTwitterにすら反応書いてないのでとっくに飽きたと思われているかもしれませんが、未だに続けていたりします。ここ半年分を遡ってみた所、安定して月間250万文字超ペースです。もはや自分がどこに向かっているのか完全に見失っていますね。

 

異世界転生感の変化

b.hatena.ne.jp

ふと増田のブコメの「戻る前提の転移系」に関する流れを見ていて、ちょうどここ1ヶ月に感じた違和感がその延長にあるなと思い、簡単にまとめます。

 

八男って、それはないでしょう! 1<八男って、それはないでしょう!> (MFC)

八男って、それはないでしょう! 1<八男って、それはないでしょう!> (MFC)

 

 

まのわ 魔物倒す・能力奪う・私強くなる (このライトノベルがすごい! 文庫)

まのわ 魔物倒す・能力奪う・私強くなる (このライトノベルがすごい! 文庫)

 

 

先月から読んでた「八男って、それはないでしょう!」(全276万文字)と、今月読んでる「まのわ ~魔物倒す・能力奪う・私強くなる~」(全448万文字の折り返しまできた)の話です。

前者は見事なほどにテンプレ作品で、物語の起伏も薄いので、死んだ魚の目で作業的に読み進めたんです。一方、後者は448万字という物量も気にならずに楽しめてます。

その間に横たわっているのは、作品の出来以前の、なろう小説特有の断絶だと思うんですよ。両者を紹介していると大変なので、以下に要素だけまとめた表を作りました。

(全然関係ないけど、まのわってノリとか雰囲気がスレイヤーズに近いと感じている気が。)

 

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我慢がならない部分

典型的なテンプレ作品だったからこそ「八男って、それはないでしょう!」がずっと辛かったんですよね。

例えば、私の「常識」としては、転生する程度に繋がりのある世界で使われているのが「日本語とローマ字」なのは有り得ないんですよ。仮に日本語が使われているなら世界同士の繋がりが何処かに無いと成立しない設定です。

しかし、なろうにおいては言葉が通じないとかいう枝葉の問題は異世界で俺Tueeeeする描写に邪魔なので「公用語は日本語」って平気な顔でしちゃうんですね。

 

当然、他にも文化的や生態系的に日本との接触がないと成立し得ないものがたくさん出てきますが、そこに深い意味はありません。だって、そういうものなんですから。

こういう雑過ぎる部分が許される辺りが、なろうのなんちゃって異世界ファンタジーで馴染めないところなんですよね。

 

アマチュアの無料作品なんてそんなもんだって意見もあるかもしれませんが、むしろワナビってその辺を無駄に作り込むもんじゃないんですか? #偏見

 

「まのわ」は素直に楽しめてます

「まのわ」については、私の「常識」側に沿った文脈で書かれているため、何の抵抗もなく飲み込めてるんですよね。それなりに成長するし、それなりにピンチになるし、それなりに元の世界に未練があるし、それなりに伏線があります。

元の世界要素一つとっても、まのわの場合は「んー、多少は未練あるし、こっちの世界に戻ってくる術も用意できそうだから、とりあえず元の世界に行けそうなダンジョンを目指すか」くらいのノリで話が進みます。

 

こんな「当たり前」が無視されても人気が出ている作品がたくさんあるっていうのが私の常識が崩れていくようなんです。自分の感覚が古いのか、世間の理解力が低下しているのか、とても興味深いと思いませんか? だからこそ、フィールドワーク対象としてなろう小説を読んでいるんですが。

 

ちなみに、まのわのコミカライズ、ヒロインのキャラはよく伝わる出来になってるので、気になった人は試し読みをどうぞ。

konomanga.jp

両作品へのフォロー(?)

100万字オーバーで「完結している」ってだけで、全てが許されるほどの偉業です。それだけで読者は頑張れるのです。

 

なろうの現状に対する補足

ここで間違ってはいけないのが、本稿は過渡期の分析であって、最新の情勢にはなっていないって所です。

両作品とも超重量級ですから連載開始はともに2013年です。無職転生で2012年11月開始ですから、ちょうど異世界系ジャンルの過渡期だった頃じゃないかな、と。

 

www.matolabel.net

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2chで、2016年の年間人気100位以内の詳細な分析が上がってます。これを見れば明らかですけど、直近1~2年で人気作が入れ替わってて新陳代謝がゴリゴリ進んでいる世界なんですよ。

もちろん、上で書いた私の常識とのズレは強まってきています。本質的に「小説家になろう」を理解しようとすると、読み続けるしかないのが伝わるんじゃないでしょうか。

 

おわりに

ncode.syosetu.com

雑なまとめだけではあれなので、オススメ作品でも挙げておきますね。


読み物として超面白かった上に、全体のエピローグが更新されているというドンピシャのタイミングなので、今から読むのに超オススメです。

うん、わかる。どう考えてもタイトルから地雷臭しかしないんでしょ? 私もそう思ってましたが、読み始めると一気に引き込まれました。
実装やバランス調整がクソな穴を巧く突く辺りに、俺Tueeeにも説得力があるし、プロット厨の私も大満足の伏線回収力なんですよ。

ほら、こんな記事読む暇があったら、猫耳猫オフライン読みましょう。

 

この世界がゲームだと俺だけが知っている 1<この世界がゲームだと俺だけが知っている>

この世界がゲームだと俺だけが知っている 1<この世界がゲームだと俺だけが知っている>

 

うめ先生の新刊「おもたせしました。」を適切な形で摂る

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うめ先生の新作中で出てきた一幕が、ちょうど仕事で行ったトコだったのでパシャリ。せっかくの東京大学 三四郎池ですが、寝坊して玉子サンドを準備し損ねたマンです。

 

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では、いやらしい話でもしますか。

 

いやー、作中でも触れられてる通り、料理マンガの群雄割拠な時代です。そんな中出てきた「おもたせしました。」ですが、訪問先への「おもたせ」ーー手土産にフォーカスして出会いがある展開の結果、話がふくらませやすい設定になってて上手すぎる!

 

しかも、おまけがズルい。金髪美少女だけど酒が合法的に飲めるというルールブレイカー むむ先生が、おまけマンガに降り立ってるやんけ。

 

 

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先日もむむ先生と2人で将棋会館へ将棋を観に行った私としては、上京してきた彼女(?)に面白いお土産持たせるべきだったのでは!!!?な後悔に苛まれております。お互いに貸し借り大き過ぎて清算諦めてる関係ですけどね! #世はそれを友人と呼ぶ

 

何が書きたいかわからない駄文ですが、要するに作中(+帯の)玉子サンドを食べた過ぎて錯乱してます。いや、だってこんなん美味しいに決まってるじゃないですか。

実際、ネタとして完成されるから、早朝に築地まで買いに行こうとして寝坊した俺に幸あれ。もちろん今度買いに行きます。(あと、玉子サンドが気になった人は「おもたせしました。」を買いましょう)

 

 

おもたせしました。 1巻 (バンチコミックス)

おもたせしました。 1巻 (バンチコミックス)

 

 

 

映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』で押井守監督は天才だったんだなと確認

ある程度ネタバレ有りです。アニメ版がある以上、意識的に避けるのも変なので。

 


『ゴースト・イン・ザ・シェル』 本予告

さあ、ようやく観てきましたよ。初日を逃して「んー、悪くないけど(ry」な感想ばかりで後回しになってました。もちろん私の感想も「お金のかかったファンムービー、あるいはやる気だけは伝わってくるMAD映像」でしたね!

 

だって、全てが終わって川井憲次氏のあの曲が流れてきた瞬間に「やっぱ、押井版は全てのパーツがきっちりはまってたんや」と実感しちゃったんですもん。

他のアニメ実写化作品と比較しても頭一つ抜けて「良い出来」だったんですが、ではこの作品が「良い映画」かと言われると口ごもらざるを得ません。

 

まず基本的な部分として、噛み砕いて再構成してあるんですが、再構成が下手過ぎるでしょう、これは……。別にトグサのおっさんっぽさがひどいとか、トグサのおっさんぽさがひどいとか、トグサのおっさんぽさがひどいとかいう細かなところを言ってるわけじゃないんですよ。

電脳・義体や公安9課、人形遣いなどの在り方というのが揃ってこその押井版なわけです。それをしっかりと変えちゃったのに、なまじ同じ素材を使おうとした結果、作品全体が薄っぺらくなってしまってますよね。

 

例えば、少佐が腕を千切ってまで多脚戦車のハッチ開ける必然性がないじゃないですか、今回のって。しかも、その後の少佐を支えるバトーも、シチュエーションが違うせいで、昔の男と今の男みたいな陳腐な対比になっちゃってますし。

 

逆に、かなり方向性をアレンジしてあった荒牧課長(ビートたけし)なんかは素晴らしかったです。正直、キャスト発表当初は「あー、趣味に走って失敗しちゃったかぁ」とか感じてましたが、映像になってみると寡黙ながらも存在感あるキャラに仕上がってました。やればできるんじゃん!

 

アニメだと監督ごとにかなり味付けを振ってあって、それぞれが「うんうん、それもまた攻殻だね」と思える出来なんだから、もっと大胆にオリジナル作品を作って良かったんじゃないでしょうか。

 

その上、この方向性を助長してしまったのが、吹替版の存在でした。 当時と同じキャストでやるという事で、一も二も無く「吹替版」一択でしたが、逆にイメージ引っ張られすぎて違和感が増加してしまった側面がありました。 ほら、ARISEの素子を田中敦子さんがやるのは、やっぱ違うでしょ???

 

いやー、いろいろ書いてしまいましたが、決してダメ映画ではなく、「よく頑張りました」な映画だった事は強調しておきましょう。 まあ、ハリウッド版ドラゴンボールをBDまで買ってる人間の意見なので、世間とのズレは否めませんが……

 

こうなったら士郎正宗ver.の実写化を期待したいですね!(ぇ

 

 

映画『ハードコア』、100点満点で30点だけど200点な映画でした

はてなブログに移行して筆が異様に軽いので、普段書かない映画の感想などもモリモリ書いていきます。

たぶん今年12回目くらいの映画館。(作品数で数えられないいつもの奴)
去年は35回行ってたっぽいのでペース的には上回りそうな予感ですね。

 

 


Hardcore Henry | Official Trailer | Own It Now on Digital HD, Blu-ray & DVD

さて、それはそうと映画『ハードコア』ですよ。

今週末には公開終了の地域が出始めていたので慌てて見に行きました。まあ、都内じゃまだまだ観られそうだし、地方だと結構遅れて上映されるようですけど。

 

知らない人は上の英語版トレーラー見ればわかります。 ええ、そういう映画です。そういう90分間です。

 

いやー、とってもCoD4だし、ミラーズエッジだし、Portalだし、Haloだし、Doomだし、L4Dだしで、撮りたい画が最優先の最高に頭悪い映画でした。

しかも単なるゲームオマージュに留まらず、各種映画も交えつつ、エログロで遊びまくり。とってもゲームっぽい映画ですけど、決してゲームの実写版ってところには収まってません。

 

その味付けに一役買ってるのが、シャルト・コプリーの怪演。ゲーム的側面を近未来SFチックに落とし込んだ結果、いろんな意味で多面性のあるキャラに仕上がっており、こんなクソ映画なのに、観た人は高確率で( ;∀;)イイハナシダナーってなったんじゃないでしょうか。

 

あとはラスト!

時計仕掛けのオレンジで、L4Dで、Don't Stop Me Nowなんですよ。スーサイド・スクワッドのCMもそうだったけど、なんでQueenと火薬の相性って最高なんですかね!!!!?

 

こういうウォッカと大麻をキメた勢いで撮られた映画をたまには摂取しないといけませんね。正直、オススメかどうかと聞かれるといろんな意味でオススメは出来ませんが、ある意味最高の映画なので気になった人は是非映画館の前列で視界を埋め尽くして観てほしいかな、と。