76万文字、未完。
こういう日が来ると信じてたんですよ。そう、なろう小説で最も好きな作品が現れました! (幻想再帰のアリュージョニストを除く)
いやー、キャラ良し、世界設定激良し、展開良し。 こんな好みの傑作に出会える日を信じて幾星霜。 幾度となく心が折れそうになったので、まさか本当に存在するとは。
一億六千万冊以上の蔵書を持ちながら、司書のいないアズール図書館。そんな謎めいた図書館の司書を目指す少年の物語です。 こう書くと何がテーマなのかさっぱりですが、展開を読ませない構成こそが本作の魅力の1つなので、気になる人はその辺を織り込んだ上で、無心で読みふけっていただきたいな、と。
特に秀逸なのが設定の妙味。 例えば、主人公の使える魔法の設定ですよ。
序盤で判明するので敢えてネタバレしますが、「魔法書で読んだ事のある魔法を、難度関係なく1度限り使える」ってのとか、とても秀逸じゃありませんか?
チート級の最強魔法を使えはするけど弱点も多く、魔法描写のバリエーションも広がり、司書を目指すほど本好きという設定とも非常にリンクしています。
世界設定の根幹となる「図書館」の在り方や、各魔法の特徴、圧倒的にアクの強いキャラ達などなど、設定厨・プロット厨の私も大満足の全部入りで、これが書籍化すらされていないとか、世の中の編集者は無能揃いなの???
……なんて無邪気にはしゃいでたんですよ、最新話を読むまでは。
自覚のあるメタ描写込みで「え、何。こんな超展開に突っ込んで、ここで終わるの!!?」なシーンになって、作者さんによる「書きたいけど書ける状況じゃないので2018年夏に戻ってきます」宣言。 レイニー止めってレベルじゃねーぞ!
生殺し喰らうからって本作の魅力がゼロになるわけじゃないですが、オススメしづれぇっすわー。具体的には、司書になるための3つの試練の内、2つ目が解決する直前で止まってるんですもん。
実際、作者さんの活動報告読んでると、それだけで小説書けそうな波乱万丈な人生送っていて同情すら湧いてくるのですが、それはそうと、頑張っていただきたいです。
来年の夏には再開の予定なので、何とか戻ってきてください。頼む……頼む……