12RIVEN終了!!!!(ネタバレ自重感想)

総プレイ時間18時間程度でした。シナリオ以外の部分としては、グラフィックが少々ショボいのと、操作体系がPS2前提でベタ移植な感じだったので違和感あったくらいかな。まあ、12RIVENに大事な部分はシナリオオンリーなので、そんなもんはうっちゃりましょう。

さーて、この作品に関しては超絶神ゲーである前々作Ever17にどこまで追いつけたかという部分が肝になるわけですが、正直なところ全く追いつけてないかなぁという残念な結果に。ただ、これに関しては今の本格ミステリが根本的に抱えている"受け手側が最初から構えて作品に臨んでしまう"せいなんだろうなと思います。Ever17の頃はなんかもぞもぞ気になる部分がちりばめられたギャルゲーの体裁から、一気にラストシナリオにて昇華する事により"そう来たか!!!"と驚いてもらえたわけですけど、本作に至っては受け手側も"何か来る!"と思っていること前提で作ってあるため、序盤から謎を提示しまり、無理矢理にでも理由付けをやりきって伏線を回収する事のみに終始してある印象でした。そこで思い出すのは同じ脚本家さんの作品であるEVE new generationですね。公安のエージェントというイメージに引っ張られているだけかもしれませんが、かなり内容のイメージがダブる点が多かったです。

まあ、そんな感じで多少残念な部分もありましたが、作品単体としてはそう悲観する必要もないくらいいいトリック具合でした。新本格ミステリ読みが膝を叩いて"やられた!"と思わされたんだから、かなりのもんです。根幹にある"人間が事象を観測することの不完全性と、それにより観測対象が変化する"という部分にはどうにも納得できない部分がありましたが、それを受け入れてしまえば、ラストでうまく収束させてありました。残り2時間でもう1ルートあるんじゃないかと思うくらい伏線積もりまくってましたが、そこそこ矛盾無く回収してあってビックリですよ。終わった瞬間にざっと思いついたいくつもの矛盾も、エピローグで拾いまくるとかいう離れ業までやってましたしね。

そんなわけで、基準適当だけど82点くらいは付けたいと思います。Ever17>>>>>>12RIVEN>>>EVE new generation>>>Never7>>>(越えられない壁)>>>>>Remember11でしょうか。本作に関してはこっち側が早めに除外した可能性を力業で表現しきったトリックばかりだったので、次回作があるなら、もっとシンプルだけど唸らせる作品をお願いしたいなと思います。

では、最後に一言だけ。ロドモンひでぇ。