新型コロナに罹った知見共有 2023年01月ver.

n = 1なので精度は不明ですが、どこかの誰かに向けた知見を書き残しておきます。

ステータス

  • 2023年1月に罹患
  • 一人暮らしの30代男性
  • 横浜市在住
  • ワクチン4回接種(2022年12月にオミクロン対応のを接種)
  • 引っ越したばかりでかかりつけ医無し
  • 発熱は38℃強がピークで、5日間ほど発熱が続いた

 

あやしいな?と思ったら

www.pref.kanagawa.jp

まずは県の感染症対策ポータルサイトを探しましょう。自分の在住の神奈川県については、抗原定性検査キットで初動が決まる模様。しかし、検査キット使うか考える時点で外出しづらい状況な訳で、すでに戦いは始まっています。

自分の場合は、帰宅したら普段だったら気にもとめないレベルの喉の違和感を感じて、念のため検査キットの手配等やりましたが、あれは我ながら偉かったなと自画自賛。

 

"医療用"の抗原定性検査キット入手:ヨドバシを信じろ

国が認証した"第1類医薬品"の検査キットを使わないと意味が無いのですが、Amazonを初めとするインターネット・薬局には、"研究用"が溢れかえっています。

  • そもそものセルフという面を含めて検査精度の怪しい抗原検査なので、精度が担保されたキットを使った方が望ましい。
  • 仮に"研究用"でいくら陽性になっても、行政側では取り合ってもらえない。オンラインでも、電話口でも、「研究用じゃないよね?」という確認が繰り返されていた。
  • 逆に、正規の検査キットで陽性になったら、行政的にはそれだけで確定になる。

医師免許持ってない人がいくら正確な診断をしても、診断精度も、法的な取り扱いも、「それ、あなたの感想ですよね?」としかならないのと一緒。

 

んで、Amazonには何百と並んでいる検査キットの99%が"研究用"という名のジョークグッズなのですが、ヨドバシの通販はきちんと"医薬品"が上位に来ており、かつ在庫もしっかりと取りそろえてくれています。ヨドバシを信じましょう。

https://www.yodobashi.com/category/159888/165527/165593/500000215000/

"研究用"は、薬機法の関係なのか、"研究用"とパッケージ等に明示はしっかりされているはずなので、素人でも区別は簡単です。もっと詳しく知りたい人は、厚労省がホワイトリスト形式で"医薬品"扱いの対象製品を後悔してくれているので、それと照らし合わせましょう。

この時、そもそもの測定方法自体の精度も怪しく、抗原検査キットだと発熱直後ではウィルスの増殖が足りずに陰性になる場合も多いらしいし、終わりの判定も自分でした方がいいので、お金が許すなら複数個買っておいていいと思います。

 

一方、そもそも自覚症状もあやしいのに1500円も払えないよという方向けには、"研究用"の中で以下をオススメしておきます。3日目くらいの一番キツい時でしたが、遊びで測ったらちゃんと陽性は出ました。

 

www.amazon.co.jp

 

念のため、"研究用"抗原検査キットヤバい、という一例を。
東亜産業というのは、悪名高きクレベリンとかいう雑貨販売で名を馳せたアレな企業ですが、そんな企業の取り扱う検査キットに精度を求める方がアホでしょう。しかし、近所のドラッグストアにもこの商品が並んでいたし、Amazonでも売れまくってる事実だけでも、問題の根深さはわかると思います。「全国の自治体で採用!」の売り文句のため、無料でばら撒くのはクレベリンでもやってましたよね。

検査キット自体、本来は「2~30℃の環境で保管して下さい」になってますが、"研究用"を売っちゃうような企業がそんなところにコストかけて管理するとも思えませんしね。東亜産業が卸の1つでしかない商品なのかはわかりませんが、やたら見掛けるこのパッケージだけでも避けましょう。

prtimes.jp

 

陽性者管理番号発行

国としては、"陽性者管理番号"が発行されることで晴れてCovid-19の感染者と認められます!

んで、これは県の準備する登録フォームからオンラインで自主登録ができました。"第1類医薬品"のキットでの判定なら、名前と日付書いたキットと外箱並べた写真1枚でOKです。

 

しかし、今となっては個人単位の動きとしてはそれで正解だったのか?という印象も拭えません。
というのも、後述しますが、陽性が確定した瞬間に家から一歩も出られなくなるので、よほどのかかりつけじゃないと診療所等で処方箋出してもらったりができなくなります。結果、1人で市販薬飲んで寝るだけの療養となりました。普通の風邪より、だいぶスパルタンな療養を強いられます。

陽性の確定自体は発熱外来で行って、その場で診療をどうするかをお医者さんに相談しておくべきだった気が……

発熱外来自体は、自覚症状ないとかだと医療体制に負荷かけるだけだし、利用者視点でもウィルスの巣窟に突入しにいくようなものなので、キットで確認してからにはしたほうがいいと思います。

 

療養物資の入手

いよいよになったら周辺に住んでる知人に頼んだりも出来たし、何なら偶然、母親が都内へ遊びに来てたんですが、状況も状況なので、頼るのは最終手段ですよね。
そんなわけで、ネット経由の置き配に頼れるというのは心強かったです。

  • アセトアミノフェンやイブプロフェンなどのドラッグストアで買えるレベルの解熱鎮痛薬はAmazonでも買えます。我が家はワクチン副作用向けに買い込んでたけど
  • ネットスーパーは当初「文明、最高!」と思ってましたが、最低配送額3000円とか設定されているところが多く、寝込んでいるときに商品選ぶだけでキツかったです
  • コンビニのデリバリー即応には助けられました。出前館のローソン配送品リストに鼻セレブを見つけたときには狂喜しましたよ。神はそこにおられた!

 

処方薬をもらう(もらえない)

県の基本スタンスは「かかりつけ医に相談しましょう」なんですが、私の場合は引っ越してきたばかりでそんなものはありませんでした。んで、次点の想定モデルは

「オンライン診療」を受けましょう。できれば受診の必要があるからお住まいの近くを選んでね

なんですが、現実的には以下の通りでした。

  1. 近所の一般的な診療所:そんなものに対応してるわけがない
  2. 一部、やる気のあるオンライン診療対応診療所:予約ページに行くと一見さんお断り
  3. 例外的になんでも受け入れるオンライン診療対応診療所:予約殺到
  4. 県のオンライン診療対応診療センター:週に1~2日しかやってない

オンライン診療に非対応の近所の診療所に電話かけても「うちではどうすることもできませんね」と邪険にされ、その旨を県の療養支援センターに電話すると「ポータルサイトの情報見て下さい」→「いや、あの、それ見てダメなんで電話してるんですけど」→「じゃあ、うちではどうすることもできませんね」という、労力の無駄遣いループ。

 

39℃超えて本当にヤバい時は、気合いでオンライン診療の予約を確保し、近所の調剤薬局へ処方箋回してもらってそこから直接自宅へ届けてもらうよう頼む、とかになりそうですが、そこまでする気力は無いでしょ、普通……

 

ということで、従来の発熱だったら使えた「近所の診療所でカロナールもらう」事すら困難なので、その前提を持って行動した方がいいかなと思います。

 

その他あれこれ①:自分で何とかする

春から第5類云々言ってますが、現状でも行政が何かしてくれた感は皆無ですね……
電話窓口がすぐに繋がったり、LINEのbotが1日ごとの見守りをしてはくれていましたが、お医者さん含めて、「重症化した時には何とかしてくれるかもしれないが、それまでは1人で寝込んで何とかするしかない」という環境でした。

自分の場合は症状軽くて何とかなりましたが、インフルエンザ並の、目を開けるだけでもつらいレベルの高熱に襲われていたら、いろいろググる気力もなかったでしょうから、中途半端に「支援を期待して空振り」を繰り返すのはキツかったと思います。

 

その他あれこれ②:コロナはただの風邪?

ただの風邪かと言われたら、自分の場合はただの風邪でしたが、過去のどの風邪よりも発熱も症状も長く引きずった感じで、この辺が猛威を振るってる一因なんかなぁと。高熱が続くだけでも体力奪われますし。

そして、ただのインフルエンザなスペイン風邪で数千万人が死んだわけですし、他の病気よりも、マスクに手洗い、うがいでシンプルに対策しやすいわけで、これからも基本を忘れずに付き合っていくしかありませんね。

 

その他あれこれ③:ワクチンは極力打っておこう

実際にどこまで症状抑制に効いてたのかはわかりませんが、熱出して寝込んでいる間に「とりあえず4回目まで打ったし、あとはなるようにしかならんやろ」という心理的安全を買えただけでも、結構な効果があったと思います。先月、帰省のために打ってなかったら「あー、4回目もうっときゃ良かった」と後悔したタイミングがあったと思うので。

症状自体も、当たり前なのかなんなのか、咳・喉の痛み・鼻水以外はワクチンの副作用と変わらん印象だったので、免疫反応的にもワクチンは打ち得だな、と。

 

その他あれこれ④:自宅療養の終わり

陽性者登録時点を最後に、行政側からも予定日すら何も言ってこないので、未だにキツネにつままれたような思いです。

LINEのbotが朝の生存確認してこないから「終わった……のか?」というレベル。
入院とかホテル療養だと「今日で終わり!」とはっきりわかりますが、自宅療養の場合は判断を完全に丸投げされているので、せめてLINEのbotが「本日から療養解除です。お疲れさまでした! まだ感染リスクは残存しているので、自主的な感染予防行動はお願いしますね」くらいのメッセージ投げてくれるくらいしていいのでは……。

 

千葉県の療養解除日カレンダーが優秀だったので、こちらを貼っておきますね。この辺、国が何度か緩和していてルールが錯綜しているので、きちんと管理されているところで確認した方がいいです。

hot-link.jp

 

その他あれこれ⑤:症状記録

結局、2日目に38.3℃くらいまで上がって、そっからだらだらと37℃台を5日目まで引きずった感じですね。幸いというか、食欲はむしろ普段よりあるくらいだったし、寒気や関節痛のようなものもなく、「起き上がるのがつらい」レベルで、毎日12時間以上寝てました。さらに、熱が下がっても下がりきったとは思えない倦怠感や喉の痛みも残ったりしたので、この辺の終わりの判断をお医者さんにしてほしかったというのが正直なところです。

嗅覚や味覚にも異常は無く、謎の体力低下等も感じていないので、その辺は不幸中の幸いでした。

おわりに

ワクチン接種の副作用を「うおっ、だんだん腕が重くなってきた!」とワクワクしたり、検査キットを複数でクロスチェックしたりと、研究者特有のメンタルで向き合っているので、罹ってみた1週間が楽しかった面はいなめませんね。

それもこれも、この3年間で亡くなられた方、医療従事者、研究者などの膨大なリソースと犠牲の上での今だと思うので、2度、3度と罹らないよう、日々の対策を心掛けていきたいなと思いを新たにしました。

さーて、この騒動はあと何年続くんですかね?