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△9五歩型矢倉の行く末をかけた大勝負 屋敷九段VS渡辺竜王戦

   

いつもはブログ書く時間じゃない夕方ですが、あわてて書いています。要は、将棋の最新形研究が進みすぎてて、今この瞬間書かないといけない鮮度が要求されているのです。(笑)

 

まず前提知識ですが、定跡の整備が進んでいる相矢倉の一番の分岐点は、▲4六銀・▲3七桂から後手が△8五歩と△9五歩のどちらかを選ぶか、にあります。簡単に言えば、先手の穴熊を防ぐために端を詰めるかどうか、ですね。

そのうち、△9五歩型はNHK杯決勝で2年連続羽生VS渡辺にて戦われた形からさらに研究が進み、91手目▲8一飛成が今年の9月に3度現れたほどの最新の課題局面となってます。素人目には後手が投了と言われても納得しそうな終盤まで研究しつくされているわけです。

 

上述の前例3局において、屋敷九段が1回、渡辺竜王が2回先手を持って勝利しており、▲8一飛成の変化は先手の方が勝ちそうだという結論が見え始めていました。実際、昨日発売の将棋世界2012年12月号の戦法ランキングコーナーでも

“「赤信号」疑惑のある9五歩型の動向に注目”

と書かれています。

また、半月前のA級順位戦の第4局羽生三冠VS屋敷九段で△9五歩型から、△3八香と飛車をいじめての△3九角の変化に後手有力という可能性が示されました。(これについては△2八香の前例である橋本八段VS羽生二冠の橋本八段による自戦解説ニコニコ動画も合わせてごらんください)

 

そして本日、A級順位戦5回戦の屋敷九段VS渡辺竜王を迎えました。

相矢倉の最新形を担う二人の直接対決で△9五歩型を後手の渡辺竜王が選んだので、てっきり△3八香に進むと思っていたのですが、局面はまっすぐに91手目▲8一飛成へ。ここまでの後手である渡辺竜王の考慮時間は、持ち時間6時間の順位戦なのに、なんとたった30分!!!!

当然、ここに誘導したということは後手有望な研究が渡辺竜王にあるということでしょう。しかし、ここまですっきりして指し手の可能性が狭められた状況をトッププロが研究しまくっている局面ですから、もうそろそろ結論が出たとしてもおかしくはありません。

そんなわけで、今日の結果如何では、△9五歩型相矢倉の可能性は△3八香のみに刈り取られる可能性があり得るわけです。はー、最新研究のシステマティックな将棋すげーわー。さあ、今晩の結果が楽しみですね!

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