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GPS将棋100万円チャレンジニコ生を見終わって

   

日曜のNHK杯準決勝 羽生VS鄕田の解説でもやろうかと思ってたんですが、増田に出てたのでそちらに任せます。準備過程で生成されたプルプル震える羽生さんgifだけ置いておきますね。フレームレート低くてあんま震えてるように見えないですけど。

 

さて、もうそろそろ今月末に近づいている将棋電王戦に向けての解説記事を書いていこうと思います。将棋の歴史に残るイベントになり得ますからね!

ちょっと今日は将棋知らないとわかりづらいかもしれませんので、後日もっとかみ砕いた内容で書く予定です。

 

GPS将棋に勝ったら100万円ニコ生

将棋電王戦の前哨戦として、3週に渡り計5日間、GPS将棋(去年の最強ソフト)に勝てたら100万円というニコ生イベントが行われました。
良くも悪くも行き当たりばったりな運営でgdgd感は拭えませんでしたが、3週間という長期の日程と、100万円が出かねない条件設定の甘さで、だんだんと全国のトップアマが集合する展開になって盛り上がっていきました。
そして、4日目。貧弱ノートPCで力を発揮できなかったGPS将棋にドスパラから最強マシンが提供された結果、我々はその悪魔的強さを目撃することになったのです。

 

VS今泉アマ

とくに印象深かったのが、今泉アマとの一戦。
今泉アマは奨励会三段を経験していて、現在もプロ相手になかなかの戦績を残している、下手なプロと比べても同等以上の実力者です。

 

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先手の今泉アマが中盤から積極的に攻め込み、後手玉を追い詰めたのが87手目▲3二龍。
この瞬間、素人目には先手のかなりの優勢では?と思って見ていました。先手陣は手つかずですが、後手の駒は玉の守りに参加できておらず、▲1五香のような王手も入る形です。

これにはさすがに△2三銀と弾くしかないと思っていたのですが、GPS将棋の選んだ手はなんと△2四玉。たとえば▲3六歩と突くだけで3五→4四ルートは潰れて袋のネズミなのに、これで大丈夫と判断する辺りがコンピュータですね。(実際には先手玉に角の王手が入るようになるため突きにくいですが)

 

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実際の進行でも、当然のようにスイスイと中央に逃げ出す後手玉。
そこで迎えた101手目 ▲5五歩。先手は王手で追い詰めますが、これを後手は△5三玉と1つ後ろに下がっただけで軽くいなしました。

これには今泉アマも苦笑い。
そりゃあそうでしょう。2二の龍の利きがあるため、それ以上は下がれません。よって、普通なら7三の角で△5五同角→▲同銀→△同馬と精算しつつ先手玉に王手が入るにもかかわらず、玉を引くだけで「これ以上、攻めは続かないでしょ?」と言ってきているわけです。

ここからはGPS将棋の独壇場でした。
とくに、ほぼ形が残っている先手の美濃囲いが△4四桂の一手で詰めろがかかって、そこからボロボロと崩されているのは創作次の一手を見ているかのようでした。強い、強すぎる。

 

もう一局

もう一局、コンピュータこえぇと思った5日目の一局を紹介。

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先手の方がGPS将棋の弱点を突く香得定跡からの必勝形から逃してしまい、後手玉が8三→9四というルートで逃げられる事が確定した場面。視聴者全員でお通夜のため息をついたシーンでしたが、このため息が別の意味に変わります。

なんとここから、GPS将棋は一気に△1七歩成→▲同香→△同飛成から長手数の即詰みに討ち取ってきました。もはや感嘆のため息です。

先手陣は形が悪いながらも囲いの概形は残っている状況で、人類全員が盤面の左上しか見ていない中、コンピュータは右下の勝ちを読み切ってるわけです。
突然の強襲に「暴発キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 運営涙目wwww」なコメントがだんだんと「マジかよ」な流れに変わっていくのは楽しかったけど、笑えませんよ。

 

とはいえ

4日目に構築されたGPS将棋の穴を突く香得定跡により、5日目は似た形でGPS将棋が追い詰められるパターンが多く見られました……が、本番のマシン構成とは違うので電王戦では使えないでしょう。

ただし、それでも「思ったよりプロならやれるのでは」という印象を受けました。

3日目の貧弱ノートPCでもレーティング理論値は3500(人類最強クラスでも3回に1回)という話だったので、4日目以降の構成は1台構成のコンピュータ将棋としては上限に近かったはずです。よって、複数台によるクラスタ化を行わない1戦目の習甦や3戦目のツツカナの棋力も同等だと思われます。

それでも、解説陣であるプロ棋士勢の第一感の方が正しそうな場面が多く出てきましたし、4~5日目に無敗だったのは、どちらかというと(語弊がありますが)単純にアマチュア勢の棋力が足りない面が大きいようでした。

もちろん、従来言われていた序盤や入玉の問題はまだまだ残っていそうですし、Bonanzaを彷彿とさせる角金交換も見られました。
日頃から将棋の携帯中継見ていても中盤の何気ない一着で負けが確定することなどざらですから、その精度でコンピュータが指せているかは疑わしく思えてきました。

ただ、あくまでこれは30秒将棋なので、4時間でじっくり読みを入れたらまた違いますしね。

結局のところ、やってみなくちゃわからない!!!!
当ブログは、将棋電王戦が終わるまで将棋ネタが中心になると思いますので、あしからず。

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