もこっちがモテないのはどう考えても色彩設定スタッフが悪い

専門家じゃないオイラでは正確な事は書けませんが、今期アニメ見てて気付いたことをチラ裏程度に書き残しておきます。

7年以上経ってることに驚きますが、今なお色褪せない傑作記事『ベッキーの髪の陰は何故ピンクなのか』をまず始めに紹介させていただきます。詳しい理論的な話は紹介記事内でしっかりされているので、是非お読み下さい。

ベッキーの髪は、薄い黄色とオレンジを利用して塗られているが、錯視を活かして髪を実際よりずっと濃い色に見せかけている。しかし、実際に輝度が低いわけではない。だから、ベッキーの顔がアップになって画面が髪だらけになっても、画面全体の印象が重く(暗く)なることはないのだ。

そして、その時の陰色を拾うとこうらしいです。単純に黄色の明るさを下げた色を陰にすると左図のように髪の毛全体が重くなるから、明るい色を色相差により陰に感じさせる工夫がなされているわけです。よく覚えておいて下さい。 つまり、ぱにぽにだっしゅは最高だということです。

 

Capture20130719-220601さて、これを踏まえた上で、きんいろモザイクのアリスの登場です。

嗚呼、自然に頬が緩むくらいかわいい。 いや、そうじゃない。見事にベッキーメソッドを踏襲しているのがわかりますね。

ベッキーと同様に陰色を拾ってみましたが、少し彩度を落としてあるものの同系色だとわかります。明るさ自体は明るいオレンジ系の陰により、陰の面積が大きくてもふわっふわの金髪に仕上がっているわけですね。

 

さて、最後に本題となるワタモテのもこっちを見ていきましょう。 ご存じの通り彼女の髪はもっさりとした黒ですが、制服の色が金髪表現のベース色に近い設定になっています。この指定自身は原作からそのままなのですが、アニメではキャラデザとして陰が追加されており、それが青系なんですね。

同様に色を拾ってみました。まず、制服の地色がアリスの金髪から彩度のみを下げた色になっていました。さらにアリスの陰と比べると、補色に近い方向でガッツリ暗い紫色の設定です。ベッキーメソッドを逆に振った結果、黄色の制服にも関わらず、色相差により全体が非常に暗く見えます。原作のイメージを活かしつつ、もこっち全体をさらに重く見せる事に成功しているのです。……アニメスタッフ、むごい事するなぁ(笑)

公式サイトのスタッフ欄によると、色彩設定は木幡さんという方ですか。なるほどなるほど、バカテスの印象的な配色も木幡さんの仕事なんですか。まさに、GJ。

結論:いず様のキレッキレな演技を聞いているだけで、なべて世は事もなし。

おまけ

うむ。