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工学系…もとい材料系研究者必読マンガ『トライボロジー』が熱い!(鋳込み的な意味で)

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鋳造の研究室を舞台に繰り広げられる人間模様を描いたマンガ『トライボロジー』第1巻。本日のKindle版発売に合わせて、寝かせていた紹介記事を引っ張り出してきました。

ただでさえ大学の研究室を舞台にした作品って少ないのに専門分野まで近いため個人的には盛り上がっていますが、一般向けかと言われると……(笑)

 

概要紹介

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見ての通り、どこにでもいる普通の女子大生である彼女 ↑ の恋愛ものです。
大学4年の研究室配属時、鋳造をしていた先輩に一目ぼれしたところから物語の幕は開ける――って感じの流れ的にはベタな作品ですね。

 

……そもそも専門用語の説明が無いとわけがわかりませんね。。

タイトルの『トライボロジー』とは、摩擦・摩耗分野の総称です。
しかしながら、作者さんもカバーに書いていますが、トライボロジー要素は出てきません。(笑)
人間関係の摩擦という事でしょうか?
それに、球状黒鉛鋳鉄のグラファイトが摩擦係数下げる現象とかはよく知られてる事ですし。///

 

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そして、さも当たり前のように『鋳造』という言葉も使っていますが、これも説明が必要でしょうか。
鋳造とは溶かした金属を型に流し込んで目的の形にする成型方法のことですね。金属を融けるまで温度上げなければいけないため少しマイナーな方法でして、これ単体で学問分野として成立しているわけです。

 

ほら、鋳造材の組織観察を10時間分くらいノルマ抱えていて(実話)、査読者から突き返されたトライボロジーの論文修正に頭抱えている最中(実話)の俺が大喜びしているのも必然でしょ? #容易に個人特定されそうな情報

 

ポイント① 僕らの日常風景

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エメリー紙、バフ、ダイヤモンドフィルム、電解研磨、FIB、イオンミリング……etc。
ありとあらゆる手段を用いて金属を鏡面に磨き上げる事こそ、金属材料研究の本懐だったりします。
そんな我々の努力を一瞬で無に帰してくださるエッチングの失敗。何度これに泣かされてきたことか。

そんな日常のあるあるネタがマンガに描かれたというだけで、金属系の研究者なら感嘆の声を上げざるを得ません。

 

ポイント② 超絶ニッチなフェティシズム

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わかる!!!!!!(この辺から同じ分野からも共感を得られなくなっていく奴)

 

どうやら作者さん自身も材料工学系出身らしいのですが、イイ感じの領域に到達していますね。専門分野において、研究対象へ心の底からときめくようになってこその研究です。

しかし、恋する相手がこんなニッチな性癖をカミングアウトする恋愛マンガ、読者層が読めない……

 

ポイント③ 雑な女装キャラ

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工学部の研究室に女性の2人配属は無いよね→でも、少女マンガでは絵的に映えない→よし、女装のキャラを出そう

素晴らしく安直です。とても良いと思います。
別に女装自体は好きでも嫌いでもない私ですが、そういう雑な設定はかなり嫌いじゃありません。(※個人の感想です)

 

まとめ

というわけで、1月の発売直後に偶然手にして以来の「このマンガが(俺の中だけで)すごい! 2015」大賞候補作を紹介でした。
是非ベストセラーになって、月9とかでドラマ化していただきたいものです。

 

 

……こういう誰得記事を書き上げた達成感、ブログやってる醍醐味っすわ。