森内名人はデータの上でもきちんと強かった!!!

将棋電王戦が盛り上がっておりますが、それと同時に名人戦七番勝負という頂上決戦が始まりました。3期連続で森内名人に羽生三冠が挑む構図です。

ただし、下馬評は芳しくありません。ニコ生のアンケートでも75%が羽生三冠の勝ちを予想していました。
これは極端すぎるというわけではなく、データもそれを示しています。統計的に実力を数字で示すレーティングでも、2人の差はR250――つまり期待勝率は羽生三冠の8割にものぼるのです。まして、七番勝負ですから単純に考えると森内名人の防衛は限りなく厳しいものに見えます。

しかし自分としては、森内名人は互角以上に結果を残すはずだと、なかば確信にも似た感覚を抱いています。去年も11連敗していた直後ながら、下馬評を覆して防衛を果たしたからです。防衛を果たした瞬間に自分もその場(大盤解説会場ですけど)へいたため、その思いは強いです。


そんな中、ネットで衝撃の事実を見かけました。
なんと、総合のレーティングでは19位の森内名人は、順位戦・竜王戦という持ち時間が最長クラスの2大棋戦でのみのレーティングでは全体4位なのです。しかも、3位の豊島七段はB級2組、竜王戦2組なため、トッププロとは当たる機会の少ないサンプルです。じっくり指せる環境なら羽生・渡辺の両三冠に次ぐ実力者だと数字も示しています。永世名人は伊達じゃありません。
理系としては、「順位戦では鬼強い森内名人」がデータとして裏付けられたため、安心して「下馬評がなんぼのもんや!!!」と言えるようになりました。

自分は森内名人を応援していたのに、次の一手クイズで羽生三冠の色紙を当てて羽生三冠派に乗り換えるといういい加減さですが、お二人なら今年も素晴らしい七番勝負を見せてくれると信頼しています。ニコ生中継もありますので、みなさんも名人戦に一喜一憂してくださいませ。