将棋電王戦 第1局 阿部光瑠四段VS習甦のざっくり実況

結果が出ちゃうと気持ちが整理されちゃいそうなので、リアルタイムで書きたいことを書いておくことにします。

 

13:00更新

さて、32手目 △5二金で昼食休憩になりました。
今のところ先手の阿部光瑠四段としてはかなり理想的な展開ではないでしょうか。オイラの事前予想として考えていた「積極的に角交換をして局面を縛る」が実現できています。

本来は後手から角交換してほしいところですが、下手に角道止められたりして変な道筋に入るよりはマシですし、先手番の手得を9筋の位に回せているのは終盤の大きな貯金になりそうです。局面としても、ほぼ定跡形だけどわずかに外れていてコンピュータだけが考える負担の大きい展開だと思われます。

 

佐藤貴明

午前中で注目すべきは、この場面ですよね。
指してる習甦の評価関数ではないし点差が微差なのを加味しても、先手の▲9五歩突き越しの段階でコンピュータが後手有利だと判断しているのはおもしろい……というより弱点のようです。
また、早めに△2二玉を指してきたのも、玉の守りを評価しすぎた結果ではないでしょうか。人間だと、▲2四歩→△同歩→▲2三歩の叩きのような当たりの強い変化を嫌って、角換わりではギリギリまで△3一玉で粘るもんです。

この辺のプロレベルだと問題になる疵が出てしまうのがコンピュータの序盤がまだまだな点なのか、それすらわかっていて上回ってきているのか、局後の検討が楽しみなところです!