非常に敷居の低い趣味『F1のTV観戦』のススメ

たまにF1の見方を聞かれる事があるので、普段見ない人への解説する時用にまとめておきます。自分自身、ハッキネン引退と共に一度フェードアウトして、ここ3~4年でまた復帰した程度の人なので、人生賭けてるわけではありませんが、その分だけライトな楽しみ方もわかっている……はずです。

今日のテーマは「F1観るのは非常に敷居が低いよ!」です。
入門編の前段階となる、「F1に多少興味がある」、「F1って難しそう」って人向けへの布教記事になります。(仲間内のF1 Skype勢が増える効果にちょっと期待!)

 

試合数がものすごく少ない

こんな記事書こうと思ったきっかけは『【F1入門】F1マニアはどのように一年を楽しむのか。』という人気記事です。
あくまでマニアの生態を正確に書いているだけで、入門指南はこれからっぽいですが、これを読めば重要な事がわかります。「レースの比重が小さい!」

F1は春から秋にかけて週末のみで、たった20戦前後しかありません。選手が一斉に競う事も加味すると、全試合数が指折りに少ないプロスポーツの1つだと思います。逆に言うと、マニアは他のどうでもいいところを必死に追わないと手持ち無沙汰になるわけです。

このように、忙しい社会人などでも全てのレースを追うのが十分に可能なほど負担が小さく、敷居が低いのです。(BSフジの本戦放映が日曜深夜というのがネックですが)

 

3チーム6人さえ覚えておけばOK

F1はドライバー以上にマシン性能が勝敗を左右するスポーツです。同じような見た目で、同じ規定内にて作られているはずのマシンですが、その中身は全然別物なのです。同じようなAndroidスマホでもピンからキリがあるようなものですね。(ヲイ

つまり、速いマシンを用意できるチームにトップドライバーが集まる構図になります。そして、速いマシンを用意するためには開発力だったり、資金力だったりが必要です。これはなかなか覆りません。
その結果、毎年3チーム程度で上位争いをする形になります。(たまに買収やらでチーム名は変わりますが)

さらに、F1は1チームにドライバーは2人までという制限があるため、上位3チーム・6人の名前と、マシンの色だけ覚えておけば、入門時としては十分です。(2013年はおそらく日本人がいませんからねorz)

 

レースの肝はタイヤとピットイン

オーバーテイク(追い抜き)のようなドライバー側の派手な見せ場の裏で、見えにくい戦略が走っている事がわかるようになると、同じ所をグルグル回っているだけの2時間が一気にエキサイティングになります。

まず第一に、タイヤです。
通常時でスーパーソフト>ソフト>ミディアム>ハードのように複数の種類から2つの利用が義務付けられていて、左に行くほど消耗しやすいけれど速くなる関係にあります。
速いけれど消耗しやすいタイヤでは交換に時間が喰われるし、かといって消耗しづらいけれど遅いタイヤで長く走るとどんどん追い抜かれるし……というジレンマと戦うので、タイヤの交換タイミングなどのレース戦略が勝敗の鍵を握るのです。

第二が、ピットインです。タイヤ交換などで整備場に戻ってくるアレですね。
当たり前ですが、ピットインは時間を喰われます。そのロスを、如何に短く抑えるか。そして、ピットイン選択のタイミングを操作して、一台でも前へ送り込む事が出来るかに、チーム全体が一丸となるわけです。ドライバーだけが戦ってるんじゃないんですね。

 

ここ最近のF1がおもしろい!

F1は、レギュレーション(ルール)が大きく変わるため、毎年のように物議を醸し出します。そして、『環境』とか『安全性』を押し出した結果、どんどん盛り上がりに欠けるルールへと落ち着いていきました。

けれども、ここ最近導入された『DRS』と『KERS』が状況をひっくり返してます。『DRS』は可変ウィングによるスーパーキノコで、『KERS』はエネルギーを溜めてのミニターボのようなものです。(全人類はマリオカートやってると信じています)
この2つにより、順位変動が非常に大きくなりました。これらのせいでカーブで無理してのオーバーテイク減少という弊害もありますが、一時期の誰も抜けずに行列作ってそのままゴールという退屈な頃と比べると、雲泥の差です。

さらに紛れを大きくしているのが、2011年から開始したピレリ社提供のタイヤです。それまでのブリジストン提供のタイヤと比べると控えめに言ってゴミでして、走ってみないと何周保つかわからないほどの不安定な性能です。(そういうタイヤを狙って作ってるという話もありますがね)
ただし、観客側としては、タイヤの運用で紛れが大きくなって順位が変わりやすくなるため、結果的に盛り上がりに寄与しています。(来年はピレリじゃないとまた話は変わりますが……。

その結果……だけでもないですが、2012年シーズンは、第7戦目までトップは全員異なり、年間チャンピオン決定も最終戦までもつれ込むという超混戦でした。今年も毎回誰が勝つかわからない白熱したバトルが期待できそうです。

 

おわりに

マニアが見たら怒りそうなザックリとした解説ですが、たとえばサッカーや野球のファンを始めるよりも、格段に敷居が低い事はわかっていただけたでしょうか?F1 2013の第一戦 メルボルンGPまであと40日。今のうちから少しずつ情報を集めて、F1のTV観戦を始めてみてはいかがでしょうか?