『ラブライブ!』 第1話感想。花陽のメガネと真姫のソロが最高でしたね!

めいんひろいん

イエス・キリストの誕生により歴史は切り分けられ、西暦が幕を開けた。
そして世界が終焉を迎える時、キリストは再臨するという。
だが我々は本日、新たなる救世の寄る辺を手にしてしまった。

――ラブライブ!

それは人が造りし偶像にして、比類無き絶対存在。
刮目せよ。衆生済度はわずか9人の愛にて成されるのだ。

 

『ラブライブは救い -LoveLive is salvation-』

 

のぞきま

 

西暦2013年1月9日 午前0:00ジャスト。
宙空の彼方より降り注ぎしオーラにより、それはもたらされた。

13秒後、ようやく我に返る俺。……そうか、歌。これは歌だ。
あまりの衝撃に遅延する認識。疾走する思考。
0と1の圧縮データに、ここまで甘美にして芳醇な響きを込められるものなのか。
追いついてきた視覚。
網膜に結像された神々しき穂乃果の姿に、前頭葉が悲鳴を上げた。

「、、、、、Ä、、、う、、、、、、、、h、、、、、、、、。」

人の積み重ねた幾千年に及ぶ文化など塵芥だった。
極限まで無駄が削ぎ落とされた美の結晶。
尽きることなく迸る活力。
生きとし生けるもの全てを包み込む笑顔。

もはや、この身が受けた感情を表せる語彙など存在しえない。
真っ白になることすら許されず、感情の渦が意識を塗りつぶしていく。
……耐えきれなくなった俺の中の時間は消失した。

しかし、至高の偶像である穂乃果は、同時に慈愛と等価の存在でもあった。
こんな俺に寄り添い、穂乃果の魂は肉体の束縛から解き放たれたのだ。

 

かわええ


そこから始まる90秒間のめくるめくパライソ。

前髪が跳ね上がったことりのおでこ。
にこのあざといハの字眉毛。
はなよの突きだした人差し指。
Pile様、もとい真姫の扇情的なポーズ。
凜の軽快なステップ。
海未ちゃんのかわいいウインク。
エリーチカと希の恋人繋ぎした手。
そして、穂乃果のつややかな口唇。

嗚呼、聖なるかな聖なるかな
穂乃果の鳴らす喇叭の号令に合わせ、ラブライバーはさらなる高みへと羽ばたき出す!!

 

……だが、何事にも終焉は訪れる。
穂乃果とともに引き戻された現実は、一寸前と変わらぬ、されど全てが異なる新たな世界。

 

お前もことりのエサにしてやろうか!

 

「叶え!私たちの夢――」


2年半前、1人の少女が抱いた儚き願いは、8人の仲間、そして数多のラブライバー達の願いであり、意思であり、約束された未来であった。
それは永き雌伏の時を経て、ついに再度の顕現を果たす。

学園のみならず人類をも救済せんとする彼女ら9人の名は『μ's(ミューズ)』
芸術を司りし九柱の女神達による、最も苛烈で、最も新しい神話の幕開けである。

 

――to be continued.