はじめに
Twitter上にTwitterのFollower数調査のエントリーが貼られていたのだが、どうも感覚と違う結果だった。ここでいう感覚とは、現時点で"Following:377、Followers:453、Favorites:413、Updates:6191"の@hageatamaが、自分自身をどこにでもいる普通のユーザーと感じている事である。そこで、実体を調査し、それについて考察してみる。ただし、このエントリーの直後に書きかけたまま積んでいたのを再編集した記事なので、元データに齟齬があるかもしれない。何かあれば指摘してもらえればありがたい。
調査方法と結果
- 上記のエントリーの再整理
アクティブユーザーの定義に疑問があったのとグラフが見にくかったので、再整理してグラフ化してみた。
正確に書くと、"What are you doing?"という1回の発言量を発言回数で補う形のミニブログサービスにおいては、200Updates以上でないとアクティブユーザーと言えないとみなし、上記エントリーで配布されている生データを再整理。さらに、グラフ化に際し、度数分布を対数的にプロットし直してみた。その結果を以下に示す。
その結果、50人以下が全体の大半を占め、100人以上は10%に満たない事がわかった。
- Twitterのデータをひたすら集めてるTwitDirで一定以上のヘビーユーザー状況を調べる。
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TwitDir内の公表データにより、Friends:403、Followers:513、Updates:4170、Favorites:56(2008年03月25日現在)が上位1000人のボーダーラインのようである。
ちなみに、この記事を当初書いていた1月末当時に自前で調査した結果、おおよそFriends:290、Followers:380、Updates:3042、Favorites:30付近がボーダーラインであったので、2ヶ月でもある程度その境界は増えている。
- 適当に、Followersが多そうな人のFollowers数を抽出してみる。
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ネットでは避けて通れない@otsuneが2748人、WEBプログラマ界隈では@Hamachiya2が2587人、@amachangで2712人、ふぁぼり上位では@maybowjingが1391人、Updates上位では@lynmockが1212人。
以上より、ある程度クラスタ間を横断してFollowされそうな人でも3000人程度が上限と思われる。
- Twitterの実測データそのものから実態を調べる。
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クロールでTwitter全体の発言を集めてサービスを運営されている方はある程度の実態を把握していると考え、その発言から大まかな実態を掴む。
まず、ふぁぼったー運営の@ono_matopeの記事より、母集団を5400人、クロール数を850人で回していて、ある程度は日本人ユーザー全体を把握できていたことがわかる。
また、ついったーランキング運営の@ikkoの発言より、2007年末の時点で"登録ユーザ数は113万人、アクティブユーザ数は5万8000人"とわかる。
さらに、公式発表によりTwitterにおける日本のWEBトラフィックが全体の23%程度であるとわかっている。
考察
- 自分の感覚との乖離について
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思った以上に少ないというのが印象である。しかし、全体の10%にも満たない上位グループに属している自分の感覚というのが全体の現状と一致するわけがないのも道理である。もちろん、WEBサービスにおいてアクティブユーザーが全体の登録数に比べて大きくかけ離れる事もわかってはいるが、それでも人気サービスというにはあまりにユーザーが少なすぎる。
この誤認識の原因として、100Followers以上の上位グループは
- Twitterにおける発言量も多い
- Follower間のコミュニケーション=繋がりも多い
- 1回発言する毎の伝わる範囲が広い
- オフやUstなどで話題に上る事も増えるため、露出が多い
- Twitterの現状
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実質的に日本人がTwitterに流入し始めて1年が経とうとしているが、その間にほとんど広告を載せずに続いているTwitterはまだまだ準備期間と思われる。
だが、4000Updates程度で全体の1000位に入れる事と、日本人のトラフィックが全体の4分の1程度な事を併せると、"1日に10発言強を1年間続けている"程度の自分のような日本人ユーザーは250人程度しかいないということになる。もちろん、トラフィック量をそのまま割合と見なすのは正確さに欠けるが、大きくかけ離れてもいないと思われる。
また、
- その瞬間にTwitter上のHotな単語を集めているBuzztterにおいて、夜中であれば故意に乗っ取ることも可能
- 最もふぁぼられたPOSTと思われる女装宣言POSTも104人にしかふぁぼられていない
TwitDirの人数カウントや先ほど挙げた@ikkoの発言より登録ユーザーこそ全体で100万人前後だが、"What are you doing?"と日常の一コマを切り取り続けている人間なんていうのはその1%にも満たないのが現状のようだ。この程度では、TwitterはメジャーなWEBコミュニケーションサービスにはほど遠いし、"これからどう終焉に向かうか"なんていうのもおこがましい状況と言わざるを得ない。
結論
- "PCや携帯に一日中張り付いてTwitterに呟いているユーザー"というのはごく一部で、それを標準像と思うのは誤り。そのようなユーザーは日本でも1000人もいない。
- Twitterの日本人ユーザーは多数のFollowerと多数の発言を擁する数百人程度のユーザーが大きな影響力を持っている。
- コミュニケーションサービスとしてのTwitterはまだ始まったばかり。
さいごに
Twitterの日本人と全体のデータを明確に区分け出来なかったこと、結局残りの9割がどの程度Twitterを活用しているのかを示せなかったことが心残り。途中で疲れたよ。
っつーか、せいぜい全体で一桁万人しか活用していないシステムがこんなに重かったり止まったりしているとか、もしユーザーがふくれあがったときにどうするつもりなんだよ、と小一時間。