iPadに向けての,ScanSnap運用ノウハウ

みんなー,スキャンしてるー?(CV:遠藤綾

iPadを見据えて本の電子化を始めましたが,スキャンってのは最適化の結果が十人十色なノウハウの世界なので,オイラの方法をメモって置く事自体は有用だと思いまして現状のスキャン方法をメモしていきます.

追記:1年後の改良版ノウハウも書いたので,合わせてお読みください.

基本方針

前エントリでも書いたように,手間・時間的スキャンコストの関係でマンガはやってません.また,MacなのでOCRが効かないのと,総量もそんなに多くないので,技術・専門書も一旦保留しています.そんなわけで,現状のスキャン対象は小説,新書です.

スキャナー選択

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500 edit

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500富士通 (定価) 在庫切れ (Amazon価格) なし (Amazonポイント) 0 (私のおすすめ度) 0 (Amazonおすすめ度) エレクトロニクス 在庫切れ (価格・在庫状況は4月6日 14:39現在)

当然ScanSnap S1500です.作家の@korumonoによると,CanonのImageFOMURA DR-150では厚紙が死ぬ=表紙などが読み込めないらしいです.また,下位機種の1300も考えちゃうでしょうが,給紙がカタログスペックで10枚しかセット出来ません.これは,ScanSnapの仕様が一旦給紙途切れると継続スキャンはキャッシュの圧縮が終わるまで待たなきゃいけない(減った分を逐次補充すれば1000枚まで継続可能)現状では50枚セット出来るS1500ですら少し目を話すと待ち時間になって辛いので,S1300で大量の本を消化するのは諦めた方がいいかと思います.

裁断機選択

予算の関係で裁断機は大学所有のでごまかしているので裁断機については深く言えませんが,垂直裁断で100枚強いける機種がいいと思います.値段的にも,PK-513L一択でしょう.(追記:180AT-Pの方がオススメです.)

まず垂直裁断じゃないと,紙の裁断誤差が許容超えてあとで修正効かなくなります. そして,何より1回の切断数は多ければ多いほど良いです.これは後述しますカッター作業がワークフロー的に手動率が高くてボトルネックになるので,回数が少なければ少ないほど幸せだからです.

裁断作業

雑誌とかでホッチキスで止めてあると発狂モードでめんどいみたいですが,既存の小説なら糊付けなので簡単にいけます.

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  • 教科書に無理やり型をつけるように,背表紙に線が入るまで折ると,”メリッ”って感じになってミシン目が現れます.自分の場合は裁断機が100ページ強まで切ってくれるので,小説を平均で3等分します.
  • 背表紙に入った折れ目に沿って,軽くカッターの刃を当てます.これはカッター処理後に表紙の紙が切れずに残って汚くなるのを防ぐだけなので,やらなくても結構です.
  • 開いた側から背表紙のみを切るように気をつけて刃を入れていけば完成です.
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こんな感じですね.2冊買った本で比較してみました.

あとは,がっつり裁断機にかければ完成! このとき,ラノベの場合,折り込みイラスト裁断して涙目にならないように注意.

スキャン作業

完全に後処理前提なので汎用高画質読み込みです. スーパーファイン/カラー/両面読取/jpg/サイズ自動検出/圧縮 弱.このとき,オプションの原稿の向き補正はオフにしておかないと,途中挿入のイラストなどが90度回転して,後で自動加工時に失敗します.

普通にスキャン.注意点としては,手動で紙を継ぎ足すときに,きちんとセットしないと,給紙のローラーが空回りしてページ破れて悲しみが訪れます.

表紙カバーは,全読み込みでバッチ処理にて表紙だけの画像出力します.帯とか広告はめんどいので,いよいよじゃないとスキャンしてません.

そして,ここで注意なんですが,Twitterにて"スキャンした事の証明のために,レシートとか残しにくいから表紙残すべき"というのをみかけて,なるほどと思ったので,最近は表紙は捨てないようにしています.確かに,せっかく自前スキャンしてるんだから,割れ厨と分かつ何かがあるべきなのは重要だと思います.自己満足でしょうけど.

補正加工

ScanSnapは高速かつ手軽にスキャンはしてくれますが,画質的にはフラットヘッドに及びませんので,保存用には補正をかけた方が幸せです.補正に関しては,IRCの#scansnap@ircnetの会話などを参考に,@mapiのバッチ処理設定を使わせてもらってますが,Photoshop最強すぎますね.見ていただければわかるように,裏写りや紙のムラも全自動で吹っ飛ばして,文字も読みやすくなってます.弊害としては,余分な外枠落としているので,文章以外が吹っ飛ぶ場合がありますが,微々たるものなのでメリットの方を享受してます.

スキャンテスト

色むら,裏移り,ボケ,すべて含んだのも普通にスキャンしたら混ざっちゃいますが,PhotoShop様の力で自動的にやったのがこんな感じです.

スキャンテスト

くっきりはっきり読みやすくなります.マンガだとこの辺の処理は違うんでしょうが,どっちにしても必須だと思います.あとは,ちょっと斜めなのをScanSnap側で補正するかが好みの問題ですね.この辺,暴走して平気で90°回転とかしてくれので難しいところです.

リネームの方は,最後にまとめてShupapanってソフトでやってます.作業でいろいろ経由するため途中の名前はあまり意味はないため,仕上げにフォルダ作って関連ファイルぶち込むと,Shupapanは一発で親フォルダの名前にて連番ファイル吐いてくれるのでめっさ便利です.

今後の課題としては,iPadが見開きでも使い物になるか,1ファイル辺りのサイズがどれぐらいまでだと快適に使えるかを実機で試しつつ,まとめて複製リサイズ→zip梱包ですかね.あー,早く1ヶ月経たないかなぁ.

文の端々にライトノベル関係の注意事項が含まれる件なのですが,スキャン生活始めると,本棚の本を減らすと言うより,スキャンして読みたい本を新たに購入しているのが現状です.このとき,10年近くラノベとか読んでなかったので,”裁断しても精神的ダメージが無い”,”単価安い”,”あんまり本棚に並べたくないw”と三拍子揃ったラノベをがんがん買ってたりします.しかし,冷静に考えると,大学までの往復3時間,バスでiPadにて本読む=隣の席の人に10インチのラノベイラストをガン見されるんだなぁと思い,魂がきしみますね.