Kindle Voyageレビューという名の巧妙なアリュージョニストステマ

一部発送は遅れているようですが、我が家にもKindle Voyageさんがやってきました(`・ω・´)

それではさっそく結論ですが……「新型Paperwhiteとしては順当だけど、値段ほどの差がない!」という予想された通りの結果ですね。

電子ペーパー端末は2万円オーバーが当然だった時代を生きてきた身ですし、物としては良いので全く後悔はありません……が、常識的に考えてPaperwhite(ライト付き)が1万円、新型「Kindle」(←わかりにくい!)が7千円で買えるのに、2万円以上出すのは割に合わないですわ。 一般の方は、差額でセールに吶喊した方が確実に幸せです。

まあ、そんな冷静な意見とか吹っ飛んで、ニヤニヤが止まりませんけどね!!!

 

メリット①:……速い?

ページ送り速度とかはどうでもいいんですが、蔵書数が多いと超絶もっさりだったのがかなり軽減されています。 700冊中170冊ほど入れて、各書籍の個別ファイルも引き継いでみましたが、 特に問題ありません。
ただし読めば読むほど内部システムのファイル数が跳ね上がる仕組みなので、長期運用ではどうなるかはわかりません。 今までも定期的に本体リセットしてましたしね。

遅さによるストレスという意味では、文字の選択やスクロール系なども追従性が上がるので誤爆が減ったのは大きいです……が、早いと言っても遅いです。 激安中華タブレットの方がよっぽど早いでしょう。 そもそもの話、電子ペーパーの応答速度があと一桁上がらない事には同じ俎上にも乗りません。処理速度を求める端末ではないです。

 

メリット②:……ページ送りボタン、良い?

左右のベゼルにある縦線が両方ともページ送りボタンになっています。その上の点が戻るボタンですね。 読書は読み進める割合が圧倒的に高いため、利便性重視のUIは素晴らしいと思います。
併せて、レガシーな感圧センサーにしたのも偉いです。 押下圧設定もできるため、いい感じに使えています。 

しかしながら、Kindle4(日本未発売)の物理ボタンはて、背面から握ったままカチカチとページ送り出来るのが非常に快適で神がかっていたので、それを知っているとあっちの方がよかったなぁという老害思考も。(関連:Kindle Paperwhiteの持ち方を他機種と比較してみた)

 

メリット③:3G素晴らしい!!

別にVoyageの話ではありませんが、ありがとうdocomo回線。今までWi-Fiタイプしか使ってこなかったのですが、PS Vita 3Gで初期チャージの100時間中98時間を使わずに期限切れを迎えた悪印象も払拭する勢いですね!(ヲイ

Pocket WiFiiPhoneテザの二重体制なので回線的にはいつでも繋げられるとはいえ、やはり単体で3G回線に繋がるのは快適です。 普段から活字メインなので容量的にも苦になりませんし、 しおりやハイライトなどの同期は常に活用しているため、いつでも勝手に繋がっているのが本来のクラウド運用でしょう。

そんなわけで、Voyage買うような金銭感覚麻痺した人は3Gにしましょう。

 

メリット④:自動明るさ調整が地味に良い

別にいらんだろと思っていましたが、なかなかどうして使える子じゃないですか!
どうやら、手動で行った明るさ調整の過去履歴とその時の周囲の明るさを学習して引き継ぐという素敵実装っぽいのですよ。
Paperwhiteの場合、公式では周囲が明るいほど輝度上げてコントラスト稼ぐ
一方、日光下ではバックライト無しでも視認性が高いので、消したいという人も多いわけです。  そうそう、こういう作りこまれた感じが求められるわけですよ!

ライトの色むらも減りましたし、コントラストも向上しているように感じます。

 

メリット④:違いがわからんかったが!!?

  Paperwhite→Voyageの体感画質向上はBSデジタル→フルHDくらいの感覚でしょうか。
元々電子ペーパーは、アナログ的にきれいに粒状感が潰れる特性により、カタログスペック以上に滑らかに感じます。 活字読んでる範囲ではあまり体感的な違いはないです。

けれども、しばらく使ってその考えは改めました。 筑紫明朝フォントが使いものになってる!!!!

身の回りだと、醤油手帖やら星海社文庫やらでうっとりするほど美しい存在感を放っている筑紫明朝系ですが、最近のファームウェアでPaperwhiteでも筑紫明朝が選べるようにはなっていたのです。 しかしながら、解像度の関係でウェイトが細いフォントは掠れて見るに堪えなかったのですね。

それが212dpi→300dpiという変更がここまで如実に現れるとは、使ってみなければわからないものですね。

以前から「電子書籍向けのフォントは専用のじゃないと!」と叫んでいて、多少は時代が追いつきつつあったものの、ハードウェア進化の方でカバーされるとは予想外です。(まだ、最小フォントサイズだと気になりますが)

 

逆に、マンガや雑誌での固定レイアウトでは厳しいですね。 表示品質的にはかなり向上が感じられるがゆえに、限界を感じます。
これに関しては日本の印刷技術が高すぎる上、元の配信データそのものが圧縮されてて理想に追いついていないです。 それに何より、たった4GBのストレージなのですよ。 Paperwhite発売前から強く主張していますが、電子ペーパー端末は在り方そのものが活字専用なので、固定レイアウト表示はおまけ程度の認識に留めておくべきだと思います。

  

まとめ

幻想再帰のアリュージョニスト、2周目読み終わっちゃったぜぃ!

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