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将棋電王トーナメントについてのあれこれを書いておくよ!

   

書こう書こうと思っていたものの,ここのところの筆無精に加え,イベントが重なり放置されていた将棋電王トーナメントのあれこれについて.

やねうら王

今更注目していたといっても後出しじゃんけんになるのが悔しいですが,今回の将棋電王トーナメントはやねうら王に注目しまくっておりました.

Windowsプロフェッショナルゲームプログラミング2でバッドノウハウの基礎を学び,解析魔法少女美咲ちゃん マジカルオープン!で逆アセ勉強したオイラです.そして何より,正体不明の謎の人物によるBonanza解析ブログは熟読させて貰っているので,やねさんの技術力は疑っていません.しかし,その反面,大言壮語と投げっぱなしジャーマンの性格はよくわかっていますので,コンピュータ将棋やると言っても,世の中が「はいはい,いつものね」と思ってたのも同意できます.

そんなやねうら王が,突然日の目を見るというんですよ.そりゃあ,注目するでしょう.
過去発言全部捕捉するのめんどいのでうろ覚えですけど,最新CPUのでかいL2キャッシュと,24GBくらいのメモリ空間に最適化してるから,専用ハードじゃないと動かないという記憶だったので,一般ハードによる稼働義務で,募集までの期間も超絶短期な今回,出場登録に驚きましたし,現実に指していてさらに驚きました.そうなると,電王戦本戦出場に関してはそんなに驚かないてなんですよね(笑)

 

実際,コンピュータ将棋開発者では大穴と思っている人は少ないんじゃないかと思います.
事前に書こうと思っていた,コンピュータ将棋界への貢献はご自分で自慢話として書かれていますが,ネット上の情報としては本当に有益なことを残してきているので,開発しようとすると避けようがない人でしょう.

そういう貢献の中で一番印象に残っているのは,Blunderの作者で,現在ponanza開発に合流されてる下山氏の卒論にて,謝辞で「やねうらお様」と書かれていた事でしょうか.曲がりなりにも卒論で指導教官と並んで書かれている名前がハンドルネームという面白さ,卒論書いた事ある人ならわかりますよね?

 

コンピュータ将棋の長考

やねさんの実況に書かれている件ですが,ツツカナが残り5分まで長考モードに入って,そこからパーンと9999に跳ね上がったのは痺れました.その前の角切りが攻めすぎでツツカナ終わったなと思っていただけに,ツツカナ強いですわ.(ちなみに55手詰めは別の対局です)

やねうブログ内で触れられているfail-highというのは,基本的に形勢は一旦良くなればあとはガンガン良くなる一方なので,先を読んで予想以上に形勢が良かったら現局面は思った以上に形勢いいんだから,これはもっと腰を据えて考えた方がいいんじゃね?という判断基準として理解をしています.

ちなみに,fail-highについては前述したBlunder下山氏の卒論でも触れられてるので,興味ある人は一読するといいと思います.Blunderは長考の使い方が素晴らしいという話もあったので,その辺を踏まえつつ,ponanzaと合流した事で時間の使い方がどうなったのかを思いを巡らせたりすると,さらに楽しめるかもしれません.

 

ハードウェアについても一言

ボンクラーズのソースが公開されているんですが,AVX使ってゴリゴリ書かれてるんですよね.

AVXは,特に算術命令根本から規定し直したFMA(Fused Multiply Add)命令当たりなんかは,エンコード界ではかなり使える子として認識されているので,コンピュータ将棋でもめちゃくちゃ使えそうな子です.Corei7に乗ったのはここ2~3世代なので,今後指定ハードが続くなら,こういう拡張命令セットを抑えた仕様になっていくんだろうなぁとか思ってみたり.

また,今回メカ女子将棋として出場しているソフトは,当初メカウーサー将棋としてGPUのCUDAにて設計されており(当時はメカウーサーという部分に内輪でぎゃはははと笑っていたのに,うーさーさんも有名になったものですね),今回のハードにもNVIDIA® GeForce® GTX660が挿さってます.

この辺り,毎年ハード仕様を追うだけでも,興味深い流行が見えてくるかもしれません.(たんにDOSパラが売りたい仕様というだけ説も否めませんが)

 

今日の見所

やはり,ponanza-やねうら王戦でしょう.もはや消化試合なので,エキシビジョンとして楽しませてもらいます.

さすがに,10回やって3回勝てればいい方というレベルでponanzaが強いでしょう.それぐらい,ponanzaが頭一つ抜けていると思われます.しかし,序盤が適当と言われているponanzaにやね裏定跡がハマれば話は別ですし,何が起こるかわからないのがトーナメント戦です.

はっきり言って,将棋電王トーナメントに関してはレギュレーションがアレすぎて,どうしてもコンピュータ将棋の最強を棋士にぶつけているとは言いがたいので,素直にお祭りとして楽しもうと考えています.

 

気が早い電王戦組み合わせ要望

結局,誰がどう戦うルールなのか把握していないんですが,勝手な要望書いておきます.

弟弟子による敵討ちということで菅井五段-ツツカナ,ベテラン同士の森下九段-YSS,ネタキャラの本気が見たい佐藤紳哉六段-やねうら王,ラスボス対決で屋敷九段-ponanza戦.

あとは,きっと勝ち上がってくるBonanzaが本年度WCSC優勝者として豊島七段にぶつかればイベントとしては完璧だと思うのですが,いかがでしょうか?

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