Kindleで買える商業誌でオススメなのを紹介してみる SF編

前回は紹介しきれなかったので、ジャンルを絞って第二弾です。
SFファンが進めるSFなので、一般向けかは微妙です。

 

小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団(882円)

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パラサイト・イヴ』でお馴染み、瀬名秀明氏による劇場版ドラえもんのノベライズです。いやー、これは最高峰のノベライズと言っていいでしょう。元々、大人でも楽しめる原作をきっちり掘り下げて、大人こそ楽しめる一作になってます。

ああ、語りたいところあるけど、ネタバレになるのが辛い……って、有名古典作品なのでネタバレもクソもないのか? いや、でも昔過ぎて、今の若い層は観てないよなぁ。

 

量子怪盗(1620円)

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まずこれは新☆ハヤカワ・SF・シリーズから説明しないといけません。
ぶっ飛んでる海外SFを厳選して、2ヶ月に1冊ペースで刊行している新レーベルなのです。

このシリーズ、単価が高くて全部は読めていないのですが、読んだ中では飛び抜けてこれが好きです。……つまり、SF読まない人にはかなり難易度高いのですが、こってこてのSF好きにはたまらない逸品になってます。だって、量子化対象がアルセーヌ・ルパン(的何か)なんですよ!!!
やはり、有名作品の論理的再解釈というのは、SFの本懐ですよね。

 

機龍警察(650円)

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ハヤカワは、新刊の翌月の電子書籍化を明言したように、Kindle化を積極的に行う体制が整いつつあります。この機龍警察シリーズも、最新である『機龍警察 暗黒市場』まで揃ってます。

これも、ある意味有名作品の論理的再解釈に近い作品です。要はパトレイバーです(笑)

しかし、もちろん劣化コピーなどではありません。ハードSFらしい設定の作り込みに加え、警察小説としてのハードボイルドなおもしろさも兼ね備え、非常に熱い作品です。1巻の時点で、これって一般受けはしないだろうなと思っていましたが、なんと2012年の日本SF大賞を受賞しました。そうだ、SFの読者層は一般人じゃ無かったわ(笑)

アニオタ的には、月村了衛と言えばウテナとかNOIRの脚本家さんなのですが、まさかSF小説家として活躍するとはなぁ。

 

この空のまもり(600円)

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目の前に裁断だけしてスキャンしてない紙版があるのですが、Kindleで買いましたorz

さて、本作の作者は芝村裕吏。オイラの厨二病の原点という事で、俺得枠として選出です。厨二病という意味では薄いですし、ストーリー的にもちょっと弱い感じはありますが、リアリティと虚構が入り交じった世界観はさすがの一言。

なお、同作者の同テーマとしては、星海社刊行の『マージナル・オペレーション』の方が読みやすいと思います。こちらはKindle化されていませんが、『最前線』の方でWEB上にて全文公開されているので、そちらもご一読くださいな。