ヴァイオレットレーザー顕微鏡買った。

去年の今頃ぐらいから"教授、買ってー"とねだり続けたレーザー顕微鏡が先日やっと実戦配備されました。詳しい値段はぼかしますが、いろんな備品込みで新型PS3で400~500台分くらいです。値段も結構しますが、それ値段以上の実力を持っているので、とっても実験が楽しいです。

特に感動したのが先日、隣の研究室が持ってきた試料を観たとき。我々の研究室は実利重視なので理想的な試料を観ることは無いのですが、隣の研究室は理論系なので、紛れのない純粋な試料を観察することになったのです、そして、こいつが本当に素晴らしかった。

金属材料の変形時には原子1つ1つではなく、原子が集まって結晶単位のセグメントで動くのだが、その変形後の段差がめっさ綺麗に3次元像で得られたのだ。わからない人にはわからないだろうが、光学系観測機器で大気圧下においてナノスケールの凹凸が綺麗に拾えるとか、かなり常識外れ。たとえるなら、ソレスタルビーイング側のガンダムくらいの技術革新。今までも他の計測機器で似たようなことは出来たけど、手軽さや試料の種類を問わない汎用性は実験の幅をかなり広げるわけです。

この結果を受けて、その場にいた教授・助教ポスドク修士生2人・学部生という立場の違う6人が、6人とも大はしゃぎ。研究者って人種は完全に子供ですね。この辺の喜びは、絶対に一般人には理解できないと思います。

今日も今日で、休日出勤で"だるー"と言ってたんですが、元素分析で綺麗に原子量比でアルミナが得られて"これだけ見事な結果が出れば休日出勤してもいいか"とか思っちゃったし、なんだか完全に洗脳されつつあります。まあ、高校時代から化学部で似たようなこと思ってましたけどね。